gogaku

創意の道程#4

2026.07.06 #News

Camera:Leitz minolta CL   Lens:Rokkor 40mm     Film:Kodak collorplus400

写真はある日の昼食です。

 

僕は服作りに使う全ての道具で鋏が一番好きです。そう裁ち鋏がです。そしてこの裁ち鋏を使う工程が裁断です。

作り手によってはこの裁断という工程を最も重視する人も居る位大切な工程です。この工程を重視する気持ちは僕も理解できる。デザインをパターンにお越しそれを正確に裁断する所までがデザインを正確に平面化する作業だという事、この工程が雑になれば極端な話デザインその物は変わってしまうからです。

そしてこの裁断という工程は服作りの工程の中で一番嫌われます。理由は面白い気がしないし大きな裁断台が無い限りとてもやりづらいからです。そして大きな裁断台というのはなかなか用意出来る物ではありません。縫製工場になら勿論ありますが個人の制作者は殆どが自宅の部屋か小さなアトリエで制作しますので場所を取る大きな裁断台は用意できないのが普通です。なのでお家のフローリングに生地を広げて裁断する方もいると聞きます。

更にこの裁断という工程は奥深くて、ただ型紙通りに切れば良いという訳ではなく、生地の特性と地の目を読み正確に裁断しなくてはならない。柄合わせは縫い上がった時に柄が途切れたりズレたりしないように計算して断ちます。ただ柄合わせに関しては絶対ではない。ディテールの存在感を出す為に会えて合わせないという選択肢もあるので、あえて外すなら合わない様に断つ必要がある。

この様に一言で裁断と言っても心掛けが沢山あるので嫌われるのも分かる。しかし僕はこの裁断という工程は嫌いじゃない。先ず服作りに工程の中で所作が一番カッコイイ。ミシン踏んだり絵を描いたりアイロンかけたりPCと向き合ってる姿より大きな生地を正確に裁断する姿は美しいとすら思う。ただ自分でそれを確認は出来ませんが、、w

あとやはり奥深いので極め甲斐もあるし何より大好きな裁ち鋏が大活躍する工程である。

そして僕のアトリエには大きな裁断台がある!卓球台で作った裁断台です。なので大きさは卓球台と同じです!アトリエを作る時にこの大きな裁断台を設置する事には拘りました。理由は作業効率を重視している、つまり裁断という工程を嫌いになりたくなかったので必須でした。その甲斐あって快適に裁断しています。

細かく説明すると裁ち鋏以外にも裁断の道具はあって、用途によって使い分けます。ローラーカッターは鋏で切りにくいカーブ等を正確に断つために用いります。後電ハンド動裁断機は大小あるのですが鋏で切れない固い生地や複数枚重ねて着る時に使います。そしてバンドナイフという動力で稼働するデカい裁断機。これは据え置きタイプで畳一畳位の大きさで高さも成人男性位あります。義務教育の時に技術の授業で電動の糸鋸を使ったと思いますがあれを大きくした感じを想像して下さい。使い方も電気糸鋸と同じで生地を動かして断つのでより細かい箇所の裁断を可能にします。

これらの機材は全て持ってますが、1着分を裁断する時は裁ち鋏とロールカッターだけでやっちゃいます。その方が正確ですので。

裁断は昔は専門の職人裁断師が居た位なので立派な専門職です。大きな工場には今もこの裁断師が居ます。そして裁断師の裁断技術は素晴らしいですよ。

ここまでの工程を正確に終えたらいよいよ縫製という事になります。