15-16
camera:Leitz Minolta cl lens:Rokkor 40mm film:Kodak Collarplus400
空港と愛車。相性抜群の写真。
昨日の続き。
とにかく15歳で料理人になった僕の仕事場は当時神戸で小規模ながら多店舗展開していた地元では割と有名なうどん・日本料理のお店「あこや亭」の三ノ宮店の洗い場から始まった。中学を卒業したての小僧は先ず使い物にならないので洗い場その他雑用が主で合間で仕込みを教えてもらいながら手伝う訳です。同期入社が一人いたので二人で洗い物した。ライバルというか仲間と一緒に研鑽を積んで料理人として進んで行く、、、、ものだと思っていた。
僕は料理の才能があった(らしい)。才能なのか可愛かったのかw入って一か月くらいで仕事に差が付きだした。職人達の可愛がり方も違って(勿論いじめとかがあった訳ではないし表面的には平等)僕の方が仕事の進みが早かった。そんな折に同期に相棒が僕の休みの日に仕込み中指先を落とすというミスをしてしまう(文字で書くと凄く酷い事故に見えるけど実際はそこまでではない。処置が早かったので後日回復している)精神的ショックもあり仕事での僕との差も本人も自覚していたためかその後退職してします。このパターンはこの後の人生で何度か目の当たりにする事になる。手先は不器用で運動も出来なくて勉強も出来ない僕ですが、僕の得意(フィールド)に入れば僕は無双するのです。そして誰かが離れるとか誰かに離されるという事が起きる。僕はそれがいやなので今でも人とのコミュニケーションは相手のフィールドで接する事にしている。
話を厨房に戻す。下っ端が一人辞めて職人達の愛情は一気に僕に注がれる事になる。そして僕の取り合いが始まる。その頃僕はもう洗い場や雑用から卒業してうどん屋のセクションを先輩のサポート付ではあるが任されていた。入社3ヶ月で下っ端ではなく職人として扱ってくれていた。勿論僕も仕事頑張ってましたしね。変わり者の職人で当時40歳位だった”釣井のおっさん”という人が居まして、その頃にわかったのですがそのおっさんは皆に嫌われていた(後に別の職人と喧嘩した際包丁振り回し問題になり退職)。その釣井のおっさんにロックオンされた僕は毎朝30分早く出勤して駅の喫茶店でモーニングを食う羽目になる。釣井のおっさんは仕事終わりに散開する際「おぅ!また明日いいつもの所でなっ!」って僕たちにしかわからない暗号を伝える様子を皆に見せつける形で伝えてくる。皆に対しての彼なりのマウントである。僕は少し恥ずかしかったけど可愛がってくれたので嫌ではなかった。
他店から助っ人で僕より一年先輩の和田君という人が着た時、一年先輩って微妙だなと思ってた。多分僕のが仕事出来るだろうしそうなれば気まずいなと思っていた。実際僕のが出来たのですが出来ない振りして色々教えてもらったのだが、ちゃんとした事ではなく間違った事を教えて来たので全部聞き流していた。プライベートでも遊ぶくらいには仲良くなったけど彼はプライベートもイケてなく「自分はヤンキーで地元じゃ負け知らず」と言った感じで僕に接してきた。実際は全くそんなんじゃないのはすぐにバレるのですが僕は突っ込まず接していた。仕事が出来ないフリやアホなフリをするのも限界があるので少しづつ居づらくなった彼は退職してしまった。好きだったんだけどな和田さん。
そんな中次に助っ人で来た人が本物だった。当たり前ですがその時点で僕が全くかなわない実力の持ち主で僕の3つ年上の職人。訳あって短期間ではあるがこの店に来た助っ人。その名前は”田口さん”。彼との出会いで僕は更に実力をつける事になる。
次回に続く